式場も予約した
「できない人ね……。」
あぁ、イライラする。
はじめて出会った時は、穏和な優しい人だと思ったけれど、
実際に付き合ってみるとただの意気地無しの優柔不断でしかないことがわかった。
「お前、最近、性格がキツくなったよな……。」ポソリと呟く彼。
「はっ?何?何か言いたい事があるならはっきり言いなさいよ。」
彼の言葉にムッとしていい返すと私の言葉から逃げるように、その場を離れる彼。
どうしてこんな人と、結婚しようとなんて思ったんだろう?
もう、式場も予約してしまったし案内状も送ってしまったからキャンセルもできないし……。
あぁ、早まったなぁ……。
「あのさぁ……出逢い系。」オドオドした表情で、彼が戻ってきた。
「なに?!」怒りがおさまらない私。
「結婚式なんだけど…。キャンセルしないか?」
「………!」
「俺、お前がこんなに気が強いなんて知らなかったからプロポーズしたけど、
こんなに毎日、能無し扱いされるんじゃ、上手くやっていく自信がないよ。」
冗談でしょう?もう、式場も予約したし案内状だって……。
「これ、一応、友達の弁護士に聞いて準備した金。って事で、さよなら。」
神待ちして?
あなたは、優柔不断なはず……。
婚約を破棄だなんてそんな度胸があるはずがない。
最悪……。
まさか こんな事になるなんて信じられない。